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シマノ ネッサS906MML  9f台のヒラメロッドの存在意義は? インプレ

この記事は、シマノの“サーフヒラメロッド”ネッサS906MMLのインプレです。


サーフに特化した専用モデル。ヒラメロッドとは何か?の回答が此処に

シマノはこう言っていますが、この9f台のロッドを果たしてどう評価すればいいのか。考えていきます。


購入の動機

そもそも私が探していたのは長めのキジハタ用スピニングロッドでした。
9~10f位の長さで、バットに魚を根からひき剥がす充分なパワーがあって、MAX35gぐらいまでのリグやジグを背負えて…
あわよくば車に積みやすいように3ピースで… (この時点で相当選択肢は狭まっている。シマノ一択の可能性すらある)

なかなか丁度良い物がありません。
そこで他のジャンルまで広げて調べまくった結果

「お!これならいいんじゃ!?」

目に留まったのがこのロッドでした。
本職のヒラメ・マゴチに加え、大型のキジハタ・アイナメ・クロソイが相手でも主導権を譲らずヤリトリが出来そう。強めのシーバスロッドとしても使えるし、ライトショアジギングで青物も…
全部これ1本でこなせそう。
これはかなり守備範囲の広いバーサタイルロッドになり得るのではないか!?
しかも!3ピースだから車のトランクにも楽勝で積める!
これはいいぞと購入を真剣に検討するようになったのです。

ネックになったのは価格

問題は55,000円超えの定価
根っからの貧乏性(自分)はこの価格で躊躇する。
…と思っていたら、ネッサの中ではこの96MMLは人気が無いのか、それとも何か裏があるのか?

どこを見ても大幅値下げ(2017年10月の時点)

もう生産しないの?

カタ落ちするの?

安いと逆に疑心暗鬼になるのが釣り人というもの。

確かに10f未満のヒラメ竿は、太平洋側で本格的にサーフからヒラメを狙う人には需要は少ないかと思います。
けれども僕の目的にはやはりこの長さがぴったりだったんです。
ネッサシリーズの廉価版 ネッサCi4+やネッサBBには9f台のモデルはありませんし。
セール値引きは最大で半額近くまで下げられている。
シマノのハイエンドが新品で定価の半額で買えるなんて・・・と、そんな訳でこっそりと購入してしまったのです。

スペックと外観

NESSA S906MML
全長:2.89m 
継数:3
仕舞寸法:101.8cm 車に積む際にとても便利。トランクに余裕で積める

自重:164g
適合ルアーウェイト プラグ6~32g ジグMAX38g
適合ライン(PE)0.6~1.5号
リールシート位置:419mm
本体価格:55,700円

付属品は取扱説明書、保証書、ロッドベルト。

ブランクは深いブルーから紺に近い色が基調です。
バットとバットから2番目のガイドはダブルフット。7点ガイド仕様。

イーブンフィットリールシートはさすがにぐらつきなく安心。

使用感 感度や操作性など

 まず感じるのが、ティップの適度なしなやかさ。決してやわすぎる訳ではなく、程よくじんわりと曲がってくれるので魚の乗りは良さそう。

対してバット~ベリーはけっこう張りがある感じですが、極端なファストテーパーでは無さそうで負荷をかけると無理なく曲がり込んでいく。確かに大型のヒラメとも対等に渡り合える強さを備えていそうな気がする。

自重は164g
同社のシーバスロッドMクラスより少し重いが、持ち重り感はさほどなく軽快に扱えている。
グリップ長さがちょうど僕好みなのと、9フィート6インチという長さからくる取り回しの良さも確かに感じます。

ただこのグリップ。

キャストの際はぐっと力が込められる形状ですが、とっさに握る時はうまく握れなくてもたつくことがある。慣れが必要か。

感度…魚のバイトについては「ガツン!」とあたることばかりだったので(というか、そういう釣り方しかしていない)ショートバイトとか繊細なアタリとかは正直まだ分からない。

ただジグなどを使用していると、着底は「コッ」という感じでよく分かるし。流れの重さがかかる所では穂先が目に見えて曲がるし、ルアーの挙動も感じやすいと思う。

なお、新しいリールを買う金がないので現在はシマノの古いツインパワーC3000を合わせています。バランスを考えれば3000番~4000番台の方が良さそうですが。

キャスティング性能

近所のサーフで色々投げてみました。

7gのシンペン…飛距離が伸びない。
13gのミノー…あまり飛ばない。
15gのスプーン…この辺りからロッドが仕事をしだす。
20gのスプーン、メタルジグ…ルアーの重みを感じて飛ばせる。グンと飛距離が伸び始める。
23gのミノー …文句なく飛ぶ!最後にプラスαの伸びがある。
30gのメタルジグ…ぶっ飛ぶ。この辺りが投げていて一番気持ちいい。ジグの重さに全然負けず強烈に弾き飛ばす。
40gのメタルジグ…多少背負わせ過ぎな感はあるが充分実用可能なレベル。

メーカーの適合ルアーウェイトは6~32gだが、10g以下の使用は正直かなり厳しい。重量が1点に集中するジグヘッドリグなどであれば使えるか。まともに扱えるのは15g~で、キャストと操作性のバランスが一番取れていると思うのは30g前後のジグ。

おそらく、同社の熱砂スピンビームの32gがパフォーマンスを最大限に発揮するベストルアーではないだろうか。(ロッドテストでは散々キャストされたであろうし)

自分的適合ウェイトは18g~32g。この範囲であれば、平均的に充分な飛距離が望め、多少タイミングがずれても大きな失速は無いように思う。

その一方で、小手先の投げ方だとコントロールや飛距離にばらつきが出ることも分かった。
うまく言えないが、体を使ってキャストできた!と感じた時は、背筋がギュっと締まり、体幹を“使えた”感がある。
キャストの過程にちょっとした甘さやゆるみがあるとその感覚はなく、最後の一伸びが無い。

腕のみに頼ったキャストと体全体を使ったキャストでは飛距離や精度に違いが出る。
AR-Cシリーズでキャストが決まった時もこんな感じなのかな。ちょっと興味がでてきますね。

魚を掛けてみてどうか

このロッドでこれまでに取り込んだ一番大きな魚は80cmに少し足りないぐらいのシーバスですが、ヤリトリに時間はかかったものの竿自体に不安はなし。
35cm~40cmのキジハタを数釣りしたり、40cmクラスのイナダも数本掛けたりしましたがまったく問題なし。
(実はまだこのロッドでヒラメは1枚しか釣ったことが無い。それも40cm位の薄いヒラメだったので軽く浮いてきた)

バットからベリーにかけてはかなりの強さを秘めているので、強引なやりとりをする必要がある時は、フック強度とバランスを取る必要あり。あとバットのパワーを考えると道糸に0.6号を使おうとは思えない。1号以上を使っておきたい。

困ったところ

○トップガイドに段差があった

 実は購入後間もなくの段階で2回、不可解な高切れをしたのです。
最初は道糸の劣化?リーダーの結び目?そのあたりに理由を求めたのですが、ガイドを調べていくと、トップガイドに爪が強く掛かる段差があったんです!
写真では見づらいですが、けっこう尖ってました。とりあえずシャープナーでしょりしょりして滑らかにしました。ここはしっかり検品して欲しいと思う。

○ロゴ恥ずかしい

この「カレントテクニシャン」の文字。
て、テクニシャン? うわっ なんだろう…
何か適当なステッカーでも貼ってお茶を濁すか、あるいは「そういうもの」と割り切るか…

○軽いルアーでは飛距離は出ない
15gまでのミノーやシンペンを使用する場合は、LかMLのシーバスロッドの方がほぼ確実に飛距離がでると思う。
キャスティングの際に、ルアーの重さが「乗った」と感じるのは20gを超えたあたりから。その守備範囲の中では安定して高レベルのキャストが可能。実際の適合ウェイトは18g~32g辺りかと。

○付属のロッドベルトが安っぽい(薄くて細い)
 “NESSA”の刺繍の所が少しほつれていたので自分で縫いました(笑)こんなところでコストダウンしなくても。
 
結局S1002Mを選ぶべきなのか?

このロッドを評価する際に焦点となるのはやはりここ。

自分が購入したのが仮にS1002Mであれば…

全長:2.89m→3.09m(+20cm)
自重:164g→174g(+10g)
ジグウェイト MAX38g→MAX42g(+4g)
リールシート位置 419mm→455mm(+36mm)

となりますね。まず、40gジグを不安感なく背負えるようになり、飛距離も伸びると思う(それなりの筋力と技術も求められるが)。
リールシートからグリップまでの長さを考えれば、脇に抱え込んで操作することが多くなり、操作性は劣るだろう。しかしその反面、ロッドの長さを生かし、寄せ波の影響を低減させることもできるだろう。

サーフからの釣りへの適応は間違いなくS1002Mの方が上。

正直、大場所のサーフがメインポイントであるならば、素直に1002Mや1102MMHを選ぶべきだと思う。ネッサci4+やネッサBBも当然選択肢に上がってくる。





しかしフィールドはサーフばかりでなく、堤防、漁港、ちょっとしたスロープ、テトラ帯、小磯など様々ですね。
このようなシチュエーションでは906MMLの機動力がやはり生きてくる。波打ち際のファーストブレイクや離岸テトラの際をネチネチと探りたい時にも、操作性の良さは大きなアドバンテージとなります。
ましてや僕の場合、ターゲットをヒラメのみに絞っていない。キジハタやシーバスも青物も何でも狙いたいっていうのですから。当然フィールドはもっと多彩になりますし、少しでも軽快に動きたい場面も多々あります。

ネッサCi4+やネッサBBには無いこの9フィート台のレングス、求める場は確かにあると思います。

まとめ

メーカーの説明を改めて引用しますと

「サーフに特化した専用モデル。ヒラメロッドとは何か?の回答が此処に。」

逆説的ですが “サーフに特化したヒラメロッド”というくくりにとらわれなければ、基本性能が相当に高い“なんでもロッド”として高く評価できる一振りだと思います。ライトショアジギング、ショアからのロックフィッシュ、大場所でのシーバス…。この辺りはかなり高い次元でカバーするでしょう。色んな用途に使いたい僕にとっては非常にありがたいロッドです。

そう “ヒラメを中心にしたなんでもロッド”

このロッドにはこちらの方がしっくり来ます。商品としてのライバルは同じネッサシリーズでは無く、96Mのシーバスロッドや、それこそ“ボーダレス並継キャスティング仕様”285辺りになるのではと感じます。

他に気付いた点や新しい使い方を思いついたら書き足していきます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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fuucha

Author:fuucha
釣り好きであり、釣りバカである。
釣りたい魚・・・
クロダイ、メジナ、アジ、シロギス、シーバス、ヒラメ、マゴチ、マダイ、キジハタ、メバル、アイナメ、カレイ、イナダ、アオリイカ…etc
要するに何でも釣りたい。

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